母と私の、四十年分の手紙
母が亡くなって、遺品を整理していたら、たんすの一番下の引き出しから、紙袋に入った手紙の束が出てきました。私が子どものころから母に書いた手紙と、母が私に書いたけれど出さなかった手紙で…
母が亡くなって、遺品を整理していたら、たんすの一番下の引き出しから、紙袋に入った手紙の束が出てきました。私が子どものころから母に書いた手紙と、母が私に書いたけれど出さなかった手紙で…
学生時代は歴史の授業が退屈でした。年号を覚えるだけの科目だと思っていました。 大人になって、たまたま読んだ歴史小説にはまりました。年号の向こうに、生きていた人がいたんだと知って、急…
心が疲れたとき、私がすることは三つだけです。温かいものを飲む、毛布にくるまる、好きな映画を観る。 何かを解決しようとしない。ただ、自分を温める。それだけで、次の日、少しだけ動けるよ…
仕事で帰りが遅く、平日は家族と晩ごはんを食べられません。帰ると、ラップのかかったお皿がテーブルに置いてあります。 冷めたおかずを温め直して、ひとりで食べる。寂しいと思ったこともあり…
四十歳になって、お金のことを何も知らない自分に気づきました。税金のこと、年金のこと、保険のこと。 図書館で入門書を借りて、少しずつ読んでいます。わからない言葉ばかりだけど、知らない…
私は二十代の終わりにうつ病と診断されて、それから十五年近く、心の病気と付き合いながら生きてきました。今日は、その長い時間のことを書いてみようと思います。もし今、同じようにしんどい人…
退職の日、机の引き出しを片付けていたら、入社したばかりのころに書いたメモが出てきました。「三年は辞めない」とだけ書いてありました。 三年どころか二十年いました。辞める理由はいろいろ…
四十歳を過ぎて、陶芸教室に通い始めました。そこで出会った同年代の人と、教室の帰りにお茶を飲むようになりました。 学生時代の友達とは、話す内容が違います。仕事のことも家庭のことも、あ…
職場に、外国から来た同僚が入りました。日本語はまだ片言で、最初はどう接していいかわかりませんでした。 ある日、昼休みに、その同僚が自分の国の料理を分けてくれました。ジェスチャーと片…
十年以上の付き合いだった友人と、連絡をとるのをやめました。会うたびに、私の選択を否定されている気がして、帰り道はいつも疲れ切っていました。 最後に会った日、特別なけんかがあったわけ…
持病があって、定期的に通院しながら働いています。調子のいい日と悪い日の差が大きくて、職場に迷惑をかけているんじゃないかと、いつも気にしていました。 上司に正直に話したら、通院の日は…
突然のほてり、イライラ、眠れない夜。最初は何が起きているのかわかりませんでした。 婦人科を受診して、更年期の症状だとわかりました。原因がわかっただけで、気持ちがずいぶん楽になりまし…